お世話になっております。
ピーエムジー株式会社 大阪支店 営業一課の安澤です。
タイトルにもあります通り、「ウッドショック」という言葉が今注目を浴びています。
このところ世界的に木材価格が急騰し、
関係業界で「ウッドショック」という言葉が使われ、悲鳴が上がっています。
ウッドショックは避けられない。状況をみて早め早めの対応をする
この言葉は、大東建託の小林克満社長の言葉です。
2021年4月30日の決算発表の席上でこう語っていた姿が、強く印象に残っています。
2021年4月、杉や桧など国産建築用材の価格が2~3週間でおよそ二割も高騰しました。
国産材市場に携わっている人からは
『木材が時価になるなんて!』と驚きの声が上がっているのも記憶に新しいです。
ウッドショックのせいで着工が遅れるなどの影響も出始めていて、
そうしたお悩みを抱えた経営者様からのお問い合わせも増加傾向にあります。
こうした悲鳴が上がる理由は、輸入木材の価格上昇が原因です。
梁に使う集成材の東京地区の問屋卸価格が、
現在1立方メートル当たり7万円台半ばと、2007年に付けた最高値を上回る水準に。
業界関係者の話では、「コロナ前の1.5倍以上になっている」といいます。
木材価格の高騰は需要・供給の両面に原因があります。
第一に、米国の旺盛な住宅需要が挙げられます。
住宅着工はコロナ禍で一時的に冷え込んだものの、2020年後半から急回復し、
2021年3月は前月比19.4%増の173万9000戸と、2006年以来の高水準を記録しました。
いち早くコロナの抑え込みに成功した中国も、景気回復で木材需要が増えています。
中国は産業用丸太の世界最大の輸入国で、
コロナ前には世界の産業用丸太の40%以上を輸入していました。
一方で、供給を阻害する要因がいくつも重なっています。
コロナ禍で労働者が減って伐採が思うようにいかず、製材工場の稼働率が低下しているほか、
各地で発生する虫被害・巣ごもり需要によるコンテナ物流のひっ迫、
さらにスエズ運河の座礁事故の影響もあるとされています。
”それなら、輸入がダメなら国産では?”と思った方も居らっしゃるのではないでしょうか。
日本は国土の2/3を森林が占める「森林資源大国」です。
期待が高まるところですが・・・実際問題、事は簡単ではありません。
戦中・戦後の大量伐採で山は荒れ、
植林を進めたものの、育つまで時間が必要なことから輸入木材が増加しました。
2002年に木材自給率は19%まで低下し、その後は回復に転じて2019年は38%になっています。
森林地域の多くが過疎化・高齢化で担い手不足にあり、生産を急に増やすのは難しいのが実態です。
ウッドショックがいつまで続くかは、に関しては何ともいえません。
輸入材の問題である以上、世界経済の動向にも左右されるため簡単には予測できませんが、
木材先物取引の市場が高騰していることからも、暫くは続くと考えられます。
今後も木材が高騰すると、日本の建築業界に大きなインパクトを与え、
さらには製造業への大きな影響を与える可能性もあります。
僕自身、知り合いの建築業の社長さまと話す機会がありましたが、
『住宅価格は1500万から2000万になった。
また逆ザヤになる為工事をストップせざるを得ない状況で、大変な状況になっている』
と語っておられました。
こうした状況を注視し、情報を集め、いち早く企業戦略に反映させる必要があります。
そのサポートを弊社でもさせて頂ければと考えておりますので是非、一度お問い合わせくださいませ。
今後ともピーエムジー大阪支店をよろしくお願いいたします。
ピーエムジー大阪支店
営業一課 安澤